2011年04月08日
弁護士に依頼した方がいい?
こんにちは。
“おかあさん目線”の幸せ夫婦コーディネーター なかにし ゆり です。
「調停を申し立てたいのですが
弁護士にお願いした方がいいでしょうか?」
今回は、この質問にお答えしたいと思います。
“おかあさん目線”の幸せ夫婦コーディネーター なかにし ゆり です。
「調停を申し立てたいのですが
弁護士にお願いした方がいいでしょうか?」
今回は、この質問にお答えしたいと思います。
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夫婦の悩み事のすべてに、法的な解決が必要なわけではありません。
でも、当事者だけでの解決ができないときには
裁判所のお世話になることもあるでしょう。
裁判所といっても、いきなり裁判を起こすことはできません。
「調停前置主義」といって
まずは調停による話し合いをしなければならないんです。
調停は、裁判所で相手を裁くものではありません。
目的はあくまでも、話し合いによる合意。
ひざを突き合わせての話し合いがままならない夫婦が
家庭裁判所の一室で、お互いに顔を合わせることなく
話し合いをすることなんです。
お互い顔を合わせずに、どうやって話し合うのでしょう?
実は調停には、進行役がいるんです。
進行役によって、夫婦は交互に部屋に呼ばれ
自分の言い分を伝えるんです。
その進行役は「調停委員」と呼ばれています。
裁判所の職員ではなく
研修を受けた民間の男女各一名で構成されています。
他にも「調査官」と呼ばれる人が同席することもあるのですが
ほとんどの場合、調停委員の二人がその場を取り仕切ります。
調停委員は公平な立場で、夫の言い分も、妻の言い分も聞いた上で
お互いに折り合えるポイントを探してくれます。
調停委員は、進行役であるとともに、仲裁役でもあるんです。
調停には、弁護士をつけなくても大丈夫だ
と考える人は多いようです。
話し合いには専門知識がなくても問題ない
ということなのかもしれません。
ただ、これは一般的なケースであって
あなたに当てはまるかどうかは、わかりません。
弁護士に依頼した方が良さそうだ
と私が感じるケースを書きますので、ご参考になさってみてください。
「夫との生活が原因で、心が安定していない人」
混乱のあまり、自分の言い分をうまく伝えられなかったり
冷静な判断ができそうにないのなら
弁護士の力を借りた方が良いと思います。
弁護士は、あなたに代わって
あなたの言い分を調停委員に伝えてくれます。
「第三者に証明しにくい方法で夫から何らかの被害を受けている人」
精神的な暴力を受けている人は
そのことを調停委員にわかってもらうことが難しいと思います。
ひとりで抱え込まないで、弁護士を頼ってください。
(ただ、心のケアまではしてもらえませんので
必要に応じて、カウンセリングを受けてください)
調停では多くの場合、お金に関する取り決めもします。
その中には、支払う側の所得をベースに算出されるものもあります。
例えば夫が自営業主で、売り上げを意図的に操作するなどして
実際より低い金額で税務署に申告している場合には
本来の所得を証明する必要が出てきます。
そんなときも、弁護士に依頼することをお勧めします。
「いたずらに引き伸ばされていると感じたとき」
何度か調停を重ねても、何だかんだと理由をつけて
ずるずると引き伸ばされているのなら
弁護士に舵取りをお願いする方が良いと思います。
特にあなたがモラルハラスメントの被害者であるのなら
夫はあなたを絶対に手放さないはずです。
離婚自体には応じるフリをして、子供の親権を譲らないことで
話し合いの合意をはばむ作戦に出ることもあるでしょう。
モラハラ加害者は、調停さえも、あなたを支配するための
好材料として利用します。
よほど周到にかからなければ、エネルギーを消耗させられるだけです。
(モラハラについては、わたしのブログでも
少しだけ触れてますので、よかったら読んでみてください
http://fmishima.eshizuoka.jp/e720136.html)
「夫に弁護士がついているとき」
あってはならないことですが、弁護士がついたとたんに
調停委員の態度が一変することがあります。
(もちろん弁護士がいなくても、熱心に話を聞いてくれる
調停委員もいます)
もし、夫に弁護士がつくと
調停委員のあなたに対する風当たりが強くなるかもしれない
ということは、覚悟しておいた方がいいでしょう。
弁護士は、自分の依頼人が利益を得るように
法的な解決をしてくれる人です。
たとえあなたの夫に非があろうとも
夫の弁護士は、夫の正当性を主張し
夫の希望に沿うように、調停をリードすることでしょう。
裁判所で夫婦の行く末を決めるなら
それが調停という名の話し合いであったとしても
法律に詳しい方が優勢であることは否定できないと思います。
調停で折り合いがつかないことだってあります。
裁判によって、最終的な解決をすることも
今のうちに想定しておくといいでしょう。
法廷のことを英語でcourtといいます。
競技場を意味するコートと同じ単語です。
弁護士はコートでのルールを熟知し
コートでの戦い方を実践によって身につけた人です。
そして弁護士は、裁判官がどう判断するかを読んだ上で
緻密に戦略を立てます。
ルールすら知らないあなたが同じ土俵で四つに組むのは
あまりに無謀なチャレンジです。
だからといって、あなたが一から法律を学ぶのは至難の業。
それならあなたも、法律のプロである弁護士に
味方になってもらう方がいいでしょう。
費用は決して安くはありません。
あなたが経済的に自立していないとしたら
相当痛い出費となることでしょう。
それでも弁護士は、お金には換えられない結果を
あなたにもたらしてくれるはずです。
「依頼人」という映画を観ると
弁護士の仕事を垣間見ることができます。
主人公マークは、両親の離婚で母親に引き取られました。
まだあどけなさの残る少年ですが
別れた父に成り代わり、母と幼い弟を健気に守ろうとしています。
ある日マークは、マフィアがらみの事件を目撃してしまします。
事の真相を知りすぎてしまったために、命の危険にさらされます。
マークは自分と家族を守るため
なけなしの1ドルで、女性弁護士を雇います。
彼女の名はレジー。
マークは、レジーに悪態をついてばかりいます。
両親の離婚に関わったのが、マークいわく「ヘボ弁護士」
であったために、弁護士に対する悪いイメージを
払拭できずにいるのです。
さらにレジーがアルコール依存症だと聞いて
彼女に酒乱の父をダブらせます。
つっかかるマークに、レジーは自分の過去を話します。
かつてレジーは働いて家計を支え、夫に医学部を卒業させました。
やがて医師として富と名声を手に入れた夫は
糟糠の妻を捨て、若い娘に走ります。
夜通し子供を見ながら悩み続けたレジーは
そのうち眠ることができなくなってしまいます。
レジーは夫が処方した睡眠薬を眠るために飲んだのですが
そこにつけこまれ、弁護士を雇った夫によって
愛する子供を奪われたのです。
「お尻を拭いたり、鼻をかんでやったり、食事の用意をすることが
評価されると思っていた」レジーですが、
裁判所から、母親として不適格であると判断されてしまいました。
夫の弁護士は、レジーが自殺するために睡眠薬を飲んだ
と主張したのです。
孤立無援のレジーには、なすすべもありませんでした。
離婚後、酒に溺れたレジーですが
立ち上がって、法律を学び、そして弁護士となったのです。
マークはいつしかレジーと心を通わせます。
レジーの尽力により、「証人保護プログラム」を適用されることになったマークは
これまでの人生をリセットし、新しい生活へ飛び立ちます。
母、弟とともに旅立つマークは、別れ際、レジーに抱きつきます。
彼女と離れたくないんです。
レジーはいつも身に着けていたペンダントをマークに渡します。
それはレジーが祖母からもらったコンパス(方位磁石)。
「あなたが幸せの道を間違えないように」
そういって、レジーはマークを見送ります。
レジーと、レジーの夫が雇った弁護士ですが
ふたりは違うタイプに思えるかもしれません。
レジーは正義の味方で
夫の弁護士は、一見すると悪役のように感じる人もいるでしょう。
でも、本質は同じです。
ふたりとも、自分の依頼人の利益になるように働いているんです。
ラストシーンで出てきたコンパスは、道に迷わないようにするためのもの。
まるで弁護士を象徴するような、キーアイテムです。
人は誰でも道に迷います。
人生に迷った時、法的な解決が必要だと感じたら
勇気を出して、弁護士の力を借りてください。
レジーのセリフに
「助けを求めるのも、強さよ」
というものがあります。
弁護士や、法律事務所は、馴染みのない人にとっては
敷居が高く感じられ、気後れしてしまうかもしれません。
レジーのセリフが、ためらうあなたの背中を
優しく押してくれますように・・・
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Posted by なかにし ゆり at 12:44│Comments(0)
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