2011年03月15日
子供のために耐えるなら
こんにちは。
“おかあさん目線の”幸せ夫婦コーディネーター なかにし ゆり です。
「子供は良い環境で育ててあげたい」
親なら誰もがそう思うことでしょう。
子供にとっての良い環境って、どんな環境でしょうか?
その定義は人それぞれです。
広い家で、のびのび育てたい
空気のきれいなところに住まわせたい
経済的にゆとりを持って育てたい
十分な教育を受けさせてやりたい
などなど
親は子供を豊かに育てるために、実に様々な条件を環境に求めます。
“おかあさん目線の”幸せ夫婦コーディネーター なかにし ゆり です。
「子供は良い環境で育ててあげたい」
親なら誰もがそう思うことでしょう。
子供にとっての良い環境って、どんな環境でしょうか?
その定義は人それぞれです。
広い家で、のびのび育てたい
空気のきれいなところに住まわせたい
経済的にゆとりを持って育てたい
十分な教育を受けさせてやりたい
などなど
親は子供を豊かに育てるために、実に様々な条件を環境に求めます。
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「おかあさん目線」で夫婦の悩みにお応えします。
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私が考える、子供にとっての良い環境は
「子供が安心して暮らせる環境」です。
子供はどんなときに安心するか、知っていますか?
それは、「お母さんが楽しそうにしているとき」です。
お母さんが楽しそうにしていると、子供は安心するんです。
もしお母さんが辛そうにしていると、子供は敏感に反応します。
たとえお母さんが自分の感情を隠していたとしても、子供はアッサリ見破ります。
お母さんに何が起こったのかまではわからなくても
いつもと様子が違うということは、つぶさに感じ取れるのです。
そして子供は、お母さんが辛そうにしている原因を自分の中に探します。
子供には関係のないことでお母さんが思い悩んでいたとしても
子供は自分を責めるのです。
幼い子供は、物事を自己中心的に捉えます。
自己中心的といっても、いわゆる「ジコチュー」とは違います。
決してワガママという意味ではありません。
子供は身の周りで起きたできごとを、自分を中心に捉えるのです。
例えば身近で良いことがあれば、子供は自分の貢献度などまるで無視して
「ぼくのおかげだ」
と感じます。
反対に悪いことが起きれば、自分に落ち度がなかったとしても、どういうわけか
「ぼくのせいだ」
と思い込みます。
ですから、家の中でお母さんが辛そうにしていたら
子供は自分のせいだと思い込み、自分のことを責めるようになってしまうのです。
子供時代は、人格形成のための大切な時期です。
親としては「自分の存在を肯定する力」を養ってやることに専念すべき時期なのです。
もし日常的に自分を責めることを続けていたら
その子はきっと、自分のことを受け入れられない大人になってしまうでしょう。
自分のことが嫌いで、自分の長所ひとつ言えないような大人です。
ほとんどのお母さんは、子供のことをとても大切に思っています。
自分は我慢してでも、子供だけは幸せにしたいと願っています。
そして「子供のために」と頑張ります。
でも子供のことを愛するあまり
ときとして「子供のため」という意味を履き違えてしまうことがあるのです。
例えば夫婦の不仲です。
夫との仲がいよいよ上手くいかなくなってしまったとき
妻が離婚を思いとどまる理由は、なんといっても
「子供のため」
です。
残念なことに「夫を愛しているから」やり直したいわけではありません。
かつて日本では、ひとり親家庭のことを「欠損家庭」と呼んでいました。
差別的な言い回しに感じるかもしれませんが
れっきとした行政用語です。
両親がそろっていることが家庭のあるべき姿だと、多くの人が思っていたことの表れなのかもしれません。
片親だというだけで、子供が社会的に不利益を被る時代が確かにありました。
今だってそうです。
二分に一組の夫婦が離婚する、ここ日本においても
母子家庭に対する根強い偏見があることは、否定できません。
自分たち夫婦のせいで、可愛いわが子に不憫な思いをさせたくない。
妻たちは、そんな思いで離婚を思いとどまり
「自分ひとりが我慢すれば」
と、沼地に建てたような脆い家を、子供への愛情だけで支え続けるのですね。
きっかけは「子供のため」だったとしても、その思いは次第に形を変えていきます。
夫との辛い生活に耐えるため、盲目的に自己犠牲に走ることで、妻は心の安定を図ろうとします。
何かにのめり込んでいないと、心のバランスを欠いてしまうんです。
妻自身は「子供のため」と思い込んでいますが、そうではありません。
本当のところは、耐えるために耐えているのです。
今まさに「子供のために」と耐えている人には、到底受け入れがたいでしょうが
これは本当のことなのです。
周りの人に夫婦の不仲を相談すれば
「お子さんのためにも、離婚しないで」
と言われることも多いでしょう。
また、あなたのお母さんが、かつてあなたのために辛い結婚生活を耐え忍んできたとしたら、当然あなたも同じように、耐えなければならないものだと思い込んでいるかもしれません。
こんなに辛い現実を突きつけるのは、私も気が引けます。
でも、どうしても気づいて欲しいことがあるので、書くことにしました。
それは
あなたが耐えることによって、守っているはずの愛しいわが子を
あなたがその手で、無意識のうちに傷つけているのだ
ということです。
すでに書いた通り、子供は驚くほどの鋭い感性で、母親の異変に気づきます。
そして、その原因は、自分にあると思い込みます。
母親が耐える姿を見るたびに、子供は
「お母さん、ごめんなさい」
と自分を責め、傷つきます。
本来の目的は「子供のため」だったはずです。
そのための手段として、お母さんが耐えることが相応しいかどうか
一度じっくり考えてみてください。
もちろん私は、あなたが導き出した答えに、良い悪いの判断をするつもりはありません。
あなたにはあなたの考え方があります。
何としても、ここで耐え抜くと決めたなら、それがあなたにとっての正解です。
でも、ひとつだけお願いしたいことがあります。
耐えるなら、どうか、自分のために耐えてください。
どんなに激しく罵り合ってもなお、夫のもとを離れないのは
「だって、パパのことが好きなんだもん」
という理由であってほしいのです。
本当にそう思わなくてもいいんですよ?
ただ、子供が自分のことを責めないようにするための理由が必要なだけなのです。
お子さんに
「お母さんは、あなたのために耐えているのよ」
なんて、間違っても言わないでくださいね?
自分のことを責め続け、追い詰められているお子さんに
お母さんがとどめを刺すようなことは、しないで欲しいのです。
自分が頑張っていることを、子供にだけはわかって欲しい
という気持ちもあるでしょうが
子供に見返りを求めたら、それは母性愛ではなくなってしまいます。
それにわざわざ言うまでもなく、お子さんは、お母さんが頑張っていることを
ちゃんと知っています。
「片親だと、お嫁に行けなくなるでしょう」
なんて、口が裂けても言わないでくださいね?
お子さんは、小さいうちこそ自分を責めるでしょうが
成長するにつれて、状況は変わります。
片親だというだけでまとまらないような縁談なら
どのみちうまくいかなくなることぐらい、大人になればわかることです。
成長したお子さんは、もう「お母さん、ごめんなさい」とは思いません。
「お父さんから自立できないのを、私のせいにしないでよ」
と、お母さんのことを蔑むようになるでしょう。
ただ残念なことに、お子さんは自己否定が習慣化してしまっています。
幼いころからずっと、お母さんのために小さな胸を痛め続けてきたのですから
無理もありません。
お母さんの心のカラクリに気づいた後も
何かにつけて自分を責める癖だけは、よほどのことがない限り治ることはないでしょう。
お子さんには、できるだけお母さんの楽しそうな姿を見せてあげてください。
耐えなければならない状況にあるのなら
お子さんのためではなく
どうか、自分のために耐えてください。
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タグ :離婚
Posted by なかにし ゆり at 11:57│Comments(0)
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